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おねしょ 

おねしょは5-6歳以降も続くときは夜尿症と呼びます。

頻度は5-6歳で15%、小学3年生で8%、小学5年生でも5%程度のお子さんにみられます。

12歳を過ぎると多くは自然に改善しますが、成人でも0.1-0.3%にみられます。

原因は主に5つとされています。

①「夜間の尿量が多い」

②「夜間の膀胱容量が小さい」

③「睡眠障害」

④心理的ストレス

⑤膀胱や腎臓の病気

この中でも原因として多いもの①と②について説明します。

「夜間の尿量が多い」

夕方以降の水分摂取量が多いと、夜間の尿量が多くなります。しかし、夕方以降の水分摂取量が適量でも、夜間の尿量が多いこどもがいます。夜間の尿量をコントロールするのに重要なのが、抗利尿ホルモンです。これは、脳から分泌されるホルモンで、昼間少なく、夜になると多く出ます。そのため、夜につくられる尿量は昼間につくられる尿量よりも少なくなります。抗利尿ホルモンの分泌のリズムは、通常、成長とともに整ってきますが、夜尿症のこどもの中には、昼間は普通のこどもと同じなのに、夜だけ抗利尿ホルモンの出方が悪いため、夜間の尿量が多くなっていることがあります。

「夜間の膀胱容量が小さい」

夜間の膀胱機能はこどもの成長とともに発達していき、夜間は昼間の1回の尿量の1.5-2.0倍はためられるようになり、4-5歳になると夜間トイレに一度も行かなくてもよい位のおしっこをためられるようになります。しかし、夜尿症のこどもの中には、膀胱の機能が未発達で、膀胱のためが小さいことがあります。また、寝る前に排尿しても全部出せずに尿が残ることもあります。

おねしょの主たる原因は「夜間の尿量が多いこと」、「夜間の膀胱容量が小さいこと」です。

このため、夜尿症は「多尿型」、「膀胱型」、「混合型」に分けられます。

夜尿症のタイプは治療するうえで治療方針決定に役立ちます。

家庭で①夜間尿量と②夜間膀胱容量(夜尿がない日の起床時排尿量もしくは昼間のがまん尿量)を調べることで、判断することができますので、一度お試し下さい。

夜間尿量の測定手順

1.まず寝る前にトイレに行き、膀胱をからにいます。

2.紙おむつの重さを測定(目安は30g)してから、おむつをして寝ます。

3.朝起きた時、ぬれた紙おむつの重さを測定します。

4.朝一番にトイレに行って、尿量を計量カップで測定します。

夜間尿量=3-2+4

夜間尿量は通常、小1-3では200cc以下、小4以降では250cc以下になります。

この量より多かった場合は多尿型であると考えれます。

このタイプの原因は、夜に水を飲みすぎている場合や抗利尿ホルモンの分泌が低下している場合があります。

夜間膀胱容量の測定手順

A. 夜尿がない日の起床時排尿量を測定する。

B.学校から帰った後、家でおしっこをがまんさせ、「もうだめだ」というときの排尿量を測定します。

夜間膀胱容量は通常、小1では150cc以上、小2では200cc以上、小3以降では250cc以上になります。

この量より少なかった場合は膀胱型であると考えられます。昼間にパンツを濡れるような場合は、その多くが膀胱型です。このタイプの原因は、膀胱の発達が十分でないために膀胱が過敏な反応を起こしてる場合があります。

おねしょの治療法は①生活指導、②薬物療法、③アラーム療法があります。

生活指導

 ご家族は、おねしょがあっても「起こさない」「怒らない」「焦らない」の3点を念頭に生活指導を行います。膀胱や尿道の働きを調整している自律神経は、規則正しい生活をしていないと、上手に働いてくれません。薬で治療することになっても、生活のリズムがしっかりできていないと効果もでにくくなります。規則正しい生活は、夜間の抗利尿ホルモンのい分泌にも好影響を及ぼします。毎日一定の時間に起きる、寝る、食べるようにしましょう。

 水分や塩分の摂取リズムを見直すことは夜間の尿量が多いタイプ(多尿型・混合型)には重要な生活指導です。朝から午前中にたっぷりとって、午後から多少控えめにし、夕方から制限するようにします。特に就寝2~3時間前は飲水をしないようにするのが原則で、やむをえないときでも200cc(可能であれば100cc)までにすることが勧められます。塩分をとりすぎるとのどが渇いて、水分を取りすぎるようになります。できるだけ塩分摂取を控えましょう。

 排尿抑制訓練(日中おしっこをがまんする訓練)は昼間も夜間も膀胱におしっこをためられないタイプ(膀胱型)には重要な生活指導です。膀胱のためを増やすには、おしっこのがまん訓練が有効です。帰宅後、尿意を感じたときには、おしっこをぎりぎりまでがまんさせる訓練です。がまん尿量の目安は、6-8歳で150cc、9-11歳で200cc、12-15歳では300cc以上はためられるようにします。しかし、がまんしすぎると腎臓を傷めてしまう恐れがあるので、上記の年齢で300cc、400cc、500ccを超えるまで、無理してためないようにしましょう。

  腸に大量のうんちがあると膀胱を圧迫するため、おねしょに影響を与えます。うんちの回数が少ない(週に2回以下)、うんちが硬くてなかなかでない場合は便秘が疑われます。便秘を改善することで夜尿症も改善する場合がございます。

 冷え症状はおねしょを悪化させます。秋から冬にかけておねしょが後戻りする場合には、寝る前にゆっくりお風呂に入ったり、ふとんをあたためておくと効果的です。

 生活指導を実践すると、数か月で約2割が改善します。ただ、改善しない場合には薬物療法やアラーム療法を行います。

薬物療法

 抗利尿ホルモン薬は尿を濃くして、尿量を少なくする作用をもつ薬剤です。多尿型(夜間尿量が多いタイプ)の場合は、抗利尿ホルモンの内服により、7-8割が改善します。

 抗コリン薬は尿を多く膀胱にためられるように、膀胱機能を安定させる薬剤です。膀胱型(膀胱容量が小さいタイプ)の場合は、抗コリン薬の投与により、約3割が改善します。

 多尿型と膀胱型の両方を有する混合型では、抗利尿ホルモン、抗コリン薬を併せて投与することがありますが、その効果は3-4割に留まります。

 なお、これらの改善率は短期間(数か月)における単独療法の効果であり、種々の治療を組み合わせで行うことや継続的な治療を行うことで、これらの改善率は2-3倍早まると報告があります。

アラーム療法

 パンツに水分を感知するセンサーを取り付けておくと、おねしょの水分を感知し、アラームが鳴ります。こどもがそのアラーム音で排尿を抑制しているうちに、睡眠中の膀胱容量が大きくなっていくといわれています。アラームで覚醒排尿を促すのが目的ではなく、寝ている間の排尿抑制訓練と考えてください。膀胱型の おねしょに効果が期待でき、約5割が改善します。

最後に

おねしょを自然に見守った場合は6か月、1年、2年、3年後の治癒率は7、13%、25%、33%と言われています。

治療することに6か月、1年、2年、3年後の治癒率は19%、47%、72%、81%と言われています。

当院ではおねしょの悩み相談も行っておりますので、お気軽に相談ください。

 

 

 

 

 

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