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朝起きが苦手

【起立性調整障害とは】

・朝起きが苦手、たちくらみ、失神、倦怠感、動悸、頭痛などの症状を伴い、思春期に好発する自律神経機能不全のひとつです。

・重症起立性障害では日常生活が大きく損なわれ、長期に及ぶと不登校やひきこもりを起こし、学校生活やその後の社会復帰に大きな支障を来すことがあります。

・発症早期から重症度に応じた適切な治療と家庭や学校の環境調節を行うことが大切です。

【有病率】

軽症例を含めると、小学生の約5%、中学生の約10%、重症例は約1%と言われています。

【好発年齢】

10歳から16歳です

【成因】

1)起立に伴う循環動態の変動に対する自律神経による調整機能の未熟性

2)過少あるいは過剰な交感神経活動

3)水分摂取不足

4)心理社会的なストレス

5)日常の活動量低下→筋力低下・自律神経機能悪化→下半身への過剰な血液移動→脳血流低下→活動量低下→悪循環

【症状】

・朝起き困難、たちくらみ、気分不良、失神、頭痛など。症状は午前中に強く午後には軽減する傾向があります。

・症状は立位や座位で増強し、横になると軽減します。

・夜になると元気になり、スマホやテレビを楽しむことができます。

・夜に目がさえて寝られず、起床時刻が遅くなり、悪化すると昼夜逆転になることもあります。

【合併症】

・睡眠障害、失神

・集中力低下、思考力低下、学業低下、長期欠席

【診断】

1)立ちくらみ、失神、気分不良、朝起床困難、頭痛、腹痛、午前中調子が悪く午後に回復する、食欲不振、車酔い、顔色不良のうち3つ以上、あるいは2つでも症状が強ければ起立性調節障害を疑います。

2)貧血、心疾患、不整脈、てんかん、甲状腺疾患などを除外します。

3)新起立試験を実施します。

4)検査結果と日常生活状況の両面から重症度を判定します。

5)心理社会的側面の評価を行います

【治療】

1)疾病説明

・中等症や重症の多くは倦怠感や立ちくらみなどの症状が強く、朝に起床困難があり遅刻や欠席を繰り返していますが、保護者の多くは、これらの症状を「怠け癖」やゲーム・スマホのしすぎ、夜更かし、学校嫌いなどが原因と考えて、怒ったり朝に無理やり起こして、親子関係が悪化することが少なくありません。

・本人と保護者に起立性調整障害は「根性」や気持ちの持ちようだけでは治らないと理解をしていただくことが極めて重要です。

2)日常生活の工夫

・坐位や臥位から起立するときには、頭位を下げてゆっくりと起立する。

・静止状態の起立保持は、1-2分以上続けない。短時間起立でも足をクロスする。

・水分摂取は1日1.5-2L、塩分を多めにとる(+3gが目標)

・毎日30分程度の散歩、スイミングを行い、筋力低下を防ぐ。

・眠くなくとも就寝が遅くならないようにする

3)学校との連携

・学校関係者に起立性調節障害の理解を深めてもらい、受け入れ態勢を整える。また、医療機関から学校向け診断書を作成して連携を図ることもあります。

4)薬物療法

ミドドリンなどを使用し、効果を感じるまでに1-2週間かかることが多いので、途中で内服を中断しないことが大切です。薬物療法だけでは効果が少なく、他の治療法を組み合わせることが大切です。

5)環境調整

こどもの心理的ストレスを軽減することが最も重要です。保護者・学校・医療機関で連携を深め、全体でこどもを見守る体制を整えましょう。

6)心理療法

【経過】

日常生活に支障のない軽症例では、適切な治療によって2-3カ月で改善します。しかし、翌年に再発することがあります。日常生活に支障のある中等症では、1年回復率は50%、2-3年後は70-80%です。学校を長期欠席する重症例では1年後の回復率は30%であり、社会復帰に2-3年以上を要します。ただし、体力の見合った高校に進学した場合、高2-3年生になると90%程度治ると肝挙げられています。

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